Column
ALFEE黄金期を支え、世界へ羽ばたいた名キーボーディスト・菊地圭介
2026年秋ツアー、無事に始まりましたね。私も参戦が待ち遠しいです。
今回は、かつてALFEEのサポートキーボードを担当していた菊地圭介さんについて振り返ってみたいと思います。
個人的には、オールナイトコンサートでの「AMERICAN DREAM」という曲で、キーボードの前で拳を突き上げていた姿が今でもすごく印象に残っています。眼鏡をかけた知的な佇まいでありながら、いざ曲が始まると誰よりも熱い。あの姿に胸を熱くした方も多いのではないでしょうか。
菊地さんは1986年から1995年にかけて、まさにALFEEの黄金期(もちろん今もずっと全盛期ですが!)を足元から支え抜いた名キーボードプレーヤーです。1995年のツアーでは山石敬之さんとのツインキーボード体制で、山石さんの流麗なピアノに対して、菊地さんはシンセサイザーの重厚なオーケストレーションや同期音源のマニピュレートを巧みに操り、あの時代特有のダイナミックでソリッドなALFEEサウンドを構築していました。確かライブアルバム『LIVE IN PROGRESS』で聴けたと思います。
そしてライブではキーボードの演奏にとどまらず、時々コーラスなどにも参加していましたね。『Funky Dog!』ハードなナンバーのサビやシンガロングパートで、サポート陣が一段と声を張り上げて音圧をブーストさせる。あの迫力ある分厚いコーラスと熱気が、ALFEEの熱いライブサウンドを確かに支えていたのだと思います。MCやコントコーナーで見せる、眼鏡の奥の茶目っ気たっぷりな笑顔も私は凄く印象に残っています。
そんな菊地さんですが、1995年夏の野外イベント『幻夜祭』(千葉ポートパーク) を最後に、惜しまれつつもサポートを卒業することになります。決してネガティブな別れではなく、作編曲家・音楽プロデューサーとしての活動が多忙を極めたこと、そして活動の舞台をアジア市場へと大きく広げていった前向きなステップアップのようでした。
その後の活躍はまさに目覚ましく、謝雨欣、女子十二楽坊、紀敏佳などのヒットをはじめ、中華圏の音楽シーンでトップクリエイターとしての地位を確立。2008年の北京オリンピックでは公式楽曲を手掛け、閉会式でアジア各国のスーパースターたちによって歌い継がれました。この快挙を追ったドキュメンタリー番組で、ナレーションを担当したのが他ならぬ高見沢俊彦さんだったという事実にはほんと胸熱ですね。時を経ても変わらない温かい絆を感じずにはいられません。見たかった! ※2008年8月3日にWOWOWで放送 『我愛北京! 〜日本人プロデューサー 大陸への挑戦〜』
現在は大々的なツアーの表舞台からは退き、国内外のアーティストのプロデュースや楽曲制作など、スタジオの第一線で音を紡ぎ続けているようです。形は変われど、あの頃ステージで熱い音と拳を届けてくれた菊地さんの演奏はずっと記憶に残ると思います。